ユニークなアイデアプロセッサーFrieve Editor

マインドマップ関連のページを見ていて、聞き慣れないツールFrieve Editorというのを見つけました。フリーのツールなのでとりあえずダウンロードして触りながら、作者のホームページに公開されている機能紹介ビデオを見てみました。

基本的にページ上にカードを配置して、それらをリンク線で関連付けながら情報を整理していきます。他のマインドマップツールやツリー型のアイデアプロセッサーと異なるのは、カードとリンクを完全に自由に作成できるため、ツリー構造を強制されないことです。

ツリー構造を強制されないので、リンクにループが発生したり、親ノードが複数存在するような情報、たとえばサーバーのネットワーク図のような情報が無理なく表現できます。

情報の構造という点でもう一つ特徴的なのは、各カードやリンクに任意の数のラベルを付けられることです。これにより、リンクとは別にカードを多次元的に関連付けることができます。またこうしてラベルを付けたカードの中で、同じラベルを持つカードを囲む矩形や楕円の枠を表示する機能もあります。

以上のように構造を強制されず、またラベルでオブジェクトの属性を柔軟に表現できますので、思いついたことをとりとめもなく書き止めながら考えをまとめていくブレインストーミングのような作業にとても向いていると思います。

また、入力したネットワークを様々な形に整形する自動整理機能や、ネットワークの情報をランダムに動きを持たせて表示するアニメーション機能もユニークです(これらは見ているぶんにはとても面白いですが、どのくらい役に立つかはもう少し使い込んでみないとわかりませんが)。

なお、上でツリー構造を強制されないと書きましたが、もちろんツリー構造を表すこともできます。そして、カードは完全に自由に配置できますし、ノードの形状にマインドマップを意識していると思われる徐々に細くなる線も用意されていますので、かなり本格的なマインドマップを表現することもできます。

また、カードクリックでカードの編集、ダブルクリックで新規カードの作成、カードのドラッグで移動、カード間のドラッグ&ドロップでリンク設定など、主要な操作をマウスで行うことができるようになっていますので、タブレット操作との相性もよさそうでした。

以上のようにFrieve Editorはマインドマップツールとは一線を隔するものですが、ヘルプを見ると非常に多くの機能が実装されており、かなりのポテンシャルを秘めたツールだと思います。興味をもたれた方は、とりあえず作者ホームページの機能紹介ビデオを見てみることをお勧めします。

フリーのツールの中ではFreeMindほどメジャーにはなっていませんが、しばらく使用を続けてみたいと思います。